その夜は、小雨が降り出したミッドタウンの、ビルボード東京のロビーで、浜松の名店「OUZO」の宮脇夫妻ご一行と嬉しい再会を果たした。
会場は"SOLD OUT"、全国から集結した超満員のソウル・フリークたちが、今や遅しと、その伝説のシンガーの登場を待ち構えている。
2人のキーボード奏者、3人のホーン・セクションと3人の女性コーラスを含む、総勢11人のバンドのメンバーたちがステージに上がり今宵のショーの幕が上がる。
そして遂に、その伝説の人、ラスト・ソウルマンが姿を現すと、会場全体が割れんばかりの拍手と大歓声に包まれた。
やがて、待ちに待ったあの声の第一声…
「みんな元気かい?今夜はみんな好きにやってくれ!俺もやりたいよ〜にやらしてもらうぜ!」
ギャ〜〜〜〜〜〜〜ッ!
ビルボード東京に、熱狂的な信者たちの絶叫が木霊する。。
実は、杖をつき、少々足元もおぼつかないご様子のラスト・ソウルマン=ボビー・ウーマックも既に御歳68歳…、一瞬、一抹の不安が俺の心に過ぎったが…
「俺の親友マービン・ゲイのことを覚えているだろう? 彼も空のむこうへ行っちまったが、、俺はまだここに居るぜ!そのうちに墓場に入れられても、俺は行きたい所に行くし…必ずまたみんなに会いにくるぜ!」
人呼んで“最後の魂の男”とは伊達じゃない!
あの力強いシャウトと、全編ウーマック節の威力は今も健在だ!
あんなに終始、笑顔と涙が止まらなかったライブは、俺にとっても初めての経験だった。
そしてあの曲♪No matter how…
「たとえどんなに遠く離れていても、たとえこれから先 自分に何が起ころうと、ぼくは君を見守り続けているよ…」
oh yeah!
目と鼻の先にその人か居て、その歌声のよ〜な言葉と、切々と語りかけるよ〜な歌声、力強い全てのメッセージと一挙手一投足に、再び俺の魂が揺さぶられて、諭され、癒され、感動はやがて大きな勇気になり、俺自身の覚悟に変わった。
俺も、ライブに足を運んでくれる人がいる限り、歌い続けるぞ…。。
感動的なライブの後、面会を希望する色んな人たちがいたが、なぜかバックステージへの入室を許されたのは俺だけだった。ダメもとで宮脇夫妻を伴って訪ねたバックステージのソファで、御大は微笑みながら俺を出迎えてくれた。。
ラスト・ソウルマンは、正に魂の人だった!
thanks a lot and GOD bless us everyone
2012年02月25日