B's Poetry

“インディアン日記”----------(2)
They came from the land of the million dreams.
…with the Jack of the Blues!



熱狂さめやらぬLIVEの直後、汗だくでタオルを首に巻いたギーチー・ジョンソンがテーブルに現れた。
yeah,冷た〜いビールをオーダーして乾杯!
俺も自称ただ一人の在日ワイルド・マグノリアスの一員として、
改めて、久しぶりの再会を心底喜び、至福の瞬間を分かち合った。

ダイエットの甲斐あってか、以前より随分スッキリ若々しく見えるギーチー。
健康に気づかいつつも、
「ビールなら何杯だって、朝まででも付き合うぜ!」
と片目をつぶる、笑顔が眩しい御歳62才…そのことを伝えると、
マツも真路も驚嘆してただただ絶句。

Over30years still wild,The Wild Magnolias!
(落ち着いてる場合ちゃいまっせ、センパイ!)

そのうち、初日の仕事をやり遂げた潤さんが、
さわやかな笑顔と「ピース」で登場!
かわいいトレーナーに着替えてやって来た。
胸のイラストは、、ゴリラ?…ハナ肇!??
よ〜く見ると、ルイ・アームストロングだった。だよね。(笑)
(後日、この掲載を読んだ山岸氏本人から国際電話で開口一番
「アホっ!俺のトレイナーのイラストはジョン・コルトレーン様やど!」
"?、一瞬絶句。その後2人で大笑い。
ここに訂正して、おわび申し上げます。)

ほとんどの客が家路に着いたその頃に、
“My Big Chief”大酋長ボー・ドリスがホールの隅にわざわざ顔を出してくれた。
嬉しくて思いっ切り抱きしめると…
初めて会った10数年前に比べかなりスリムになった事を再認識…。
近年一度体調を壊したと言う大酋長。
しかし、今もその眼光の鋭さと、眩いほどの笑顔は、
これぞワイルドマグノリアス、伝説の大酋長のそれ、そのものだ…。


インディアン達に手を振り楽屋口から外に出ると、港町の夜景に目を奪われた。
だだっぴろい空間にひんやりした浜風が吹いていて…心地よい。

吉弘のやたら重たい荷物を車まで送り届けて、
「安全運転で帰るのよ、ロニィによろしく!」後を見送った。


潤さんも一緒に真路の車に乗り込み、
インディアン様ご一行お泊まりの横浜パシフィックホテルへ。

師匠の部屋を訪れる途中、
今やすっかりセカンド・チーフの風格を身に付けた大酋長の息子に見つかり、
お互い「あ〜っ」と指をさす。
今や見上げる程の長身で、逞しいジェラルドも、
初めてニューオーリンズで会った時は、まだ子供だった。
(いつの間に、こんなに時間は過ぎたんだろう…)


(できればステキな人と泊まりたい!?)
特大のベッドが2つもある豪華な部屋に入ると、
マツと真路は丸テーブルの椅子に腰掛けた。
俺はベッドの脇の長椅子にブーツを脱いでくつろいだ。


世界中のどこであろうと、そこはすでに師匠の心の空間…。
まさに“Big Easy”
俺もマツも、この感じを待ちわびていた、…間違いない。


そして突然の、音楽談義!?…
「お前知っとる?プリンスのライヴ、死ぬよぉ〜、ないぞぉ〜!」
(注:師匠も赤坂の巨匠、ミラクル川畑も素晴らしい音楽に出会い感動を表現する時、何故か“死ぬ”を連発する。
他にも最近“3万メ〜トル吹っ飛んだ”ってのもシビレタ!)
師匠の目がキラ〜ンと光り、俺たちもつられて、
とびっきりの笑顔になると揃って首を横に振る。

yeah,Man,Tell me more,tell me more!

「アイバン(ネビル)とのギグのベースはジョージ(ポーターJr)、
ドラムはジガブー、ヴォーカルは君の大好きなシリル(ネビル)でや…」
何度聴いてもスゲ〜話し。
オリジナルのミーターズが3人も居るし…。(汗)


師匠の話しは相変わらず、そのどれもが興味深々、面白くて、
生き生きとした音楽と影像に溢れている。

どの道も忘れ難いニーオーリンズの景色の中…
日々、心の底から生きているギタリストの話しは、
時折登場する夢のよーな顔触れの表情や、町のニオイまでも感じさせてくれる。

百聞は一見に如かず…と言うが、
LAでユニバーサルスタジオのブルースブラザーズを観るより、
この人の体験談の方がはるかに…3万メ〜トルもリアルだ。
(ん!?…横道にそれて変な物思い出してた)

そして時に大爆笑の渦につつまれて、
スーパーポジティヴ・モンスターとの、再会初日の夜は更けていく…。

って、え〜〜っ!?、もうすぐ夜が明けちゃうよ〜。


「ほなつづきは、今夜ミラクル(赤坂)でやな!」「了解!」

突然、小腹が空いたと言う師匠をホテルの近くのコンビニで落として、別れた。

「ほなね!」高々とあげた手でピース!

車の窓から一斉に、俺たちも自然に「ピース!」になる。
俺なんか ダブルピースでしたから!(smile)


初対面の真路とも出会ったその瞬間から全てがオープン、、
相変わらず情熱的で、正真正銘、音楽の塊(かたまり)…
料理もますます腕を上げてるらしいし、
実はかなりの読書家だし、映画も新旧よ〜く観てるし、何でもよぉ〜知っとるし…。
理屈ぬきで、何よりも、いつでもまっすぐ、楽しいことが大好きで、、
ありのままの人なのだ。


俺もマツも、そんな“我が師”を誇りに思っている。

June Yamagishiは、今や、あの音楽の街New Orleansで、
誰でも知ってるNo1ギタリストの一人なのだ。

全米をツア〜で駆け回り、スイスやフランスにまで…
世界をまたに演奏旅行に飛び周っている。
俺にはそんな活躍ぶりが眩しいくらい…彼は今でも進化しつづけている。


イチローの記録もさることながら、
あのNYヤンキースの4番までつとめるゴジラ松井の怪物ぶりも素晴らしい。

かつて陸上部で、坊主あたまのブルース少年だった遠い日々…
本人いわく、“伊勢のジミヘン”(地味で変な奴)と呼ばれた男は、
やがて単身海を渡り、、
今やあの街で無くてはならない存在のギタリストになっちまった。


スゲぇ〜なぁ…俺もマツも知っている、、
スーパーポジティヴ・モンスターは、いつかきっと伝説の人になることを!


yeah,June----------He's "Jack of the Blues"!
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